富士フィルム カラーネガ「PRO400H」販売終了

 2021年1月15日付で富士フィルムから、カラーネガフィルム「PRO400H」の販売終了の発表がありました。いつかは来るだろうとは思っていましたが、正直、「またか!」と思いました。私はカラーネガを使うことは少ないのですが、それでも数少ないフィルムのラインナップからまた一つ、姿を消してしまうということはとても寂しいことです(135は2021年3月、120は2022年3月で終了予定とのこと)。
 同社のカラーネガフィルムが完全になくなってしまうわけではありませんが、フィルムの将来はどうなってしまうのだろうと思わずにいられません。

富士フィルム PRO400H  (富士フィルム株式会社 公式HPより引用)

 最近はフィルム回帰する人が増えているとか、若い人でもフィルムカメラに興味を持つ人が増えているとかいうことを良く耳にします。確かに増えていることは事実なのかもしれませんが、実際のところどれくらい増えているのか、定量的なことは全くわかりませんし、富士フィルムという大企業のフィルム事業を支えられるほど増えているとは到底思えません。
 フィルム事業もビジネスである以上、採算が見込めなければ事業縮小や撤退というのは致し方のないことです。フィルム小売価格の値上げや現像料金の値上げなどをおこなっても製造販売終了の製品が出るということは、多少のユーザーが増えても焼け石に水といった状況なのでしょう。

 フィルム写真全盛期の頃は、カラーネガの現像&同時プリントが60分とか45分とかいう看板があちこちで見られました。撮影済みのフィルムを写真屋さんにもっていけば、1時間後にはプリントが仕上がっているというサービスで、しかもおまけにフィルムがついてくるなんていう状況もありました。最初に1本のフィルムを買えば、あとは一生買わなくても写真が撮り続けられるという、いまから思えば夢のような時代でした。

 すこし調べてみたところ、2000年をピークに写真フィルムの生産量は下がり続け、2010年には6割ほどにまで減ってしまったようです。カラーフィルムに限っては10年間で1/10にまで落ち込んだというデータもありました。その後も減り続けていたようですが、2013年以降のデータを見つけることができませんでした。
 写真フィルム全体では2011年、2012年と前年比で20~30%ずつ減少していたようですから、もしこの状態が10年続いたとすると、昨年2020年にはさらに1/10にまで落ち込んだことになり、2000年と比べると1/16になってしまったということになります。ピーク時の6%ほどにまで落ち込んでしまったところに多少ユーザーが増えたところで、誤差の範囲といったところでしょう。
 また、フィルム代も現像料金も高いので、やたらに撮ることができないという声も良くききます。もっとたくさんフィルムで撮りたいけどコストがかかりすぎて...というのが本音かもしれません。

 PRO 400Hの製造販売終了で、富士フィルムのプロ用と言われるネガフィルムはPRO160NSだけになってしまいます。複数の製品を供給し続けるにはコストがかかりますから、企業としては製品を一本化していこうという方針なのかもしれませんが、それでもフィルムを作り続けてもらえることに感謝です。
 
 とはいえ、2018年に製造販売を終了したモノクロフィルムのACROSも、およそ一年後にACROSⅡとして復活した事例もあります。海外に製造委託をしているとはいえ、富士フィルムのブランドを冠しているわけですから、ACROS復活といっても間違いではないと思います。
 コダックのリバーサルフィルムE100も最初は135だけでしたが、その後、ブローニー(120)、シートフィルム(4×5)が発売されました。
 同じようにPRO400Hも、OEMでもODMでも構いませんので、いつの日か復活してくれることを願ってます。

(2021.1.19)

#カラーネガフィルム #富士フイルム

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