第208話 ケントメア KENTMEREのモノクロフィルム PAN 100の使用感とリバーサル現像

 あらためて説明するまでもありませんが、ケントメアはイングランドにあった写真フィルムなどの感光材料を製造販売する会社でしたが、2007年にハーマンテクノロジー社に買収され、現在はその傘下のケントメア・フォトグラフィックとして白黒写真に関する事業を継続しています。
 ハーマンテクノロジーは、2004年に破産したイルフォードも取り込み、イルフォードブランドとしてのフィルムの製造販売も行なっています。イルフォードブランドは高級志向、ケントメアブランドはどちらかというと普及版というか、廉価版というような位置づけをしているようです。
 イルフォードのフィルムは私も使う頻度が高いのですが、ケントメアのフィルムはほとんど使ったことがなく、今回、PAN 100というフィルムを使ってみました。

ケントメアのパンクロマチックフィルム

 外箱は青を基調にターコイズブルーをあしらったデザインになっており、小さな文字で「Chesire UK」と「Made in England」と記載されています。イングランド西北部にあるチェシャーというところにある工場でつくられているようです。
 ケントメアのフィルムは英国国内では販売されておらず輸出専門とのことで、外箱には英語のほかに日本語、中国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語の文字が見受けられます。
 ちなみに、PAN 200の外箱は青を基調に黄色をあしらったデザイン、PAN 400は赤紫をあしらったデザインになっています。

 PAN 100のデータシートによると、フィルムの素材は厚さ0.125mmのアセテートベースが採用されているとのこと、また、露出時間が1秒を超える場合は約1.26倍の露出補正が必要との記載があります。
 ISO感度は100ですが50~200の範囲で対応可能としているようです。非常に滑らかな微粒子のフィルムとされていますが、解像度に関する具体的なデータは開示されていないようです。ハイコントラスト時に約120本/mmという情報もありますが、定かではありません。富士フイルムのACROSⅡがハイコントラスト時に220本/mmという値がデータシートに記載されていますので、それに比べると半分ほどの解像力ということになりますが、まずまず良好な値ではないかと思います。

 今回使用したのはブローニーの120サイズフィルムです。1本1,200円(2026年5月現在)ほどでしたので、フィルム価格が高騰している昨今、この金額というのはかなりお安い部類に入るのではないかと思います。
 ちなみに、イルフォードのDELTA 100 PROの120サイズフィルムは1本2,000円近い(2026年5月現在)価格になっており、この1年でかなり高騰してしまいましたが、それと比較しても購入しやすいフィルムと言えます。

現像に関するデータ

 このフィルムの現像はコダックのD-76やイルフォードのD-11など一般に出回っている多くの現像液が使用可能とのことですので、今回は自家調合したD-76準拠の現像液を使用しました。
 D-76準拠の自家調合については下記のページで紹介をしていますので、興味のある方はご覧ください。

  「第187話 モノクロフィルム現像用「D-76準拠」現像液の自家調合」

 実際の現像条件は以下の通りです。

  ・現像液 : D-76 (自家調合)
  ・希釈 : stock
  ・温度 : 20度
  ・現像時間 : 9分
  ・撹拌 : 最初に1分、その後60秒ごとに2回倒立撹拌
  ・停止 : 60秒
  ・定着 : 7分
  ・水洗 : 20分

 使用した現像タンクはパターソンのPTP-115というモデルで、500mlの現像液でブローニーフィルム1本の現像が可能です。
 今の季節は現像するには最適で、室温も20℃前後、水道水の温度も20℃ほどなので、バットに張った水の温度変化もほとんどありません。保温したり冷却したりする必要がないので助かります。
 なお、停止液は富士酢酸、定着液はスーパーフジックスLと、いずれも富士フイルムの製品を使いました。

 現像液を投入する前に水洗いを行ないましたが、廃棄した水は着色されることなく、ほとんど無色の状態でした。
 また、フィルムは適度な厚さがありながら巻き癖はさほど強くなく、腰もしっかりしているのでリールへの巻き付けもし易いという印象があります。
 乾燥後はほとんどカールすることなく平面性を保ってくれています。スリーブに入れてもスリーブ自体が反ってしまうようなこともありません。

ケントメア PAN 100の作例

 今回の撮影に使用したカメラはMamiya 6 MF、使用したレンズはG 75mmです。撮影した中から4枚の写真をご紹介します。フィルムの特性が損なわれないよう、撮影時にフィルターは使用していません。

 まず1枚目は、哲学堂公園(東京都中野区)にある霊明閣という建物を撮影したものです。

 もともとはここを創設した井上円了が特別な客人を迎えるための迎賓室として名付けた建物らしいのですが、現在は廃屋のような荒れた感じになっています。木漏れ日が庭や建物に落ちていたので撮ってみました。
 パッと見た印象は柔らかで素直な写りのするフィルムといった感じです。コントラストはあまり高くない、というよりは若干低めといった方が良いかもしれません。一方、中間調は綺麗に表現されているという感じがします。メリハリ感は低いですが、なだらかな階調表現だと思います。
 解像度も決して高いわけではありませんが、十分に実用的なレベルだと思います。粒状感もあるのですが、階調がなだらかなのであまり目立たないといった感じです。

 板壁の部分を拡大したのが下の写真です。

 木目などはきれいに表現されていますが、やはり、コントラストや解像度はあまり高くないようです。実際にはここまで拡大して見ることはほとんどないと思われますので、普通に写真を鑑賞するのであれば十分ではないかと思います。

 少しコントラストが高めの写真ということで撮影したのが下の写真です。

Created with GIMP

 左右から樹が覆いかぶさっていて、その間から陽の当っているマンションを撮影したものです。
 マンションの外壁は白いので、手前の木々とのコントラストはかなり高い状態です。この写真を見てもやはりコントラストはそれほど高くないというのがわかると思いますが、このようなシチュエーションでも階調が損なわれることなく表現されているという感じです。マンションのベランダや画下側の石垣も綺麗に表現されていると思います。
 
 3枚目は哲学堂公園近くにあるお寺で撮影したお地蔵様です。

Created with GIMP

 天気の良い日で、撮影時刻もちょうど昼時だったので結構陽射しが強い状態です。実際にはもっとくっきりとした影が出ていたように記憶しているのですが、写真ではさほど影が気にならず、強い陽射しもあまり感じません。全体にかなり柔らかく写っている印象です。2枚目の写真よりもさらにコントラストが低い感じがします。
 第201話でアドックスのCHS 100Ⅱというフィルムで同じ場所を撮影していますが、どちらが良いかは好みもあるとして、それと比べてもコントラストの出方が全く違いますし、やはり解像度も物足りないと感じてしまいます。撮影意図もありますが、この被写体の場合はこのような柔らかな描写の方が向いているように思います。

 4枚目は通りがかりで見つけた場所を撮影したものです。

Created with GIMP

 たぶん空き家だと思われるのですが、シャッターも閉められており、そこには蔦のような植物も絡んでいます。自転車も放置されたままのようですし、周囲にはたくさんの雑草が生い茂っています。天気は良いのですがこの場所には陽が差し込んでおらず、全体的にコントラストの低い状態です。
 エッジの効いたシャープさはありませんが、蔦の葉っぱや自転車の細部なども十分に解像していると思います。このような被写体だと粒状感が目立ちますが、ザラザラし過ぎた感じではありません。そして、やはり中間調はきれいに表現されているのではないかと思います。

 撮影時はすべてのコマについて単体露出計で測光しており、ISO-100として撮影しているので露出に関してはあまりブレていることはないと思います。全コマが思惑通りの露出で写っていたので、このフィルムの実効感度はかなり正確ではないかと思われます。もちろん、現像の仕方で結果は異なってきますが、データシートに基づいた現像時間で概ね良好な結果を得ているので、実効感度が公称値から大きく外れているということはなさそうです。

リバーサル現像に関するデータ

 今回の撮影では2本のフィルムを使いましたので、リバーサル現像に耐えられるかどうか、2本目はリバーサル現像をしてみました。

 現像プロセスはイルフォード推奨の手順に従っています。
 使用した現像液類は以下の通りです。

 ・第1現像液: シルバークロームデベロッパー 100ml + 水 400ml (希釈 1+4)
 ・漂泊液: 過マンガン酸カリウム水溶液 20ml + 水 230ml と、硫酸水溶液(10%) 25ml + 水 225ml の混合
 ・洗浄液: ピロ亜硫酸ナトリウム 12.5g を水 500mlに溶解
 ・第2現像液:第1現像液を使用
 ・定着液: スーパーフジックス定着液 170ml + 水 330ml (希釈 1+2)

 第1現像時間は標準的なネガ現像時間から換算して12分40秒(20℃)としました。
 その他の工程と時間は以下の通りです。

  ・第1現像: 12分40秒
  ・水洗: 5分
  ・漂泊: 5分
  ・水洗: 1分
  ・洗浄: 3分
  ・水洗: 1分
  ・再露光: 片面3分
  ・第2現像: 3分
  ・水洗: 1分
  ・定着: 7分
  ・予備水洗: 1分
  ・水洗促進: 1分
  ・水洗: 20分
  ・水滴防止: 30秒

リバーサル現像した作例

 結論から言うと、リバーサル現像にも十分耐えられるフィルムだということです。ヌケの良い綺麗なポジが得られました。
 ただし、フィルムベースが無色透明ではないようで、普通に現像したネガはわずかに青みがかった色をしています。たぶん、これが原因かと思われますが、リバーサル現像したポジは、ごくわずかですがセピアっぽい色に仕上がっています。

 まず1枚目ですが、哲学堂公園の霊明閣という建物で撮影したものです。

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 ネガ現像のところで紹介した場所と同じですが、撮影ポジションが異なっています。
 見た限りではネガ現像との違いは感じられません。コントラストやトーンの出方などもほとんど同じですし、解像度についても差はなさそうです。全体に非常に滑らかな感じの描写で硬さのない柔らかな画に仕上がっています。
 使用している現像液は異なりますがほぼ同じ感じの像が得られているので、これがフィルムの特性なのでしょう。

 2枚目はコントラストの高い被写体ということで撮影してみました。

Created with GIMP

 場所は中野新井薬師の境内です。
 空は薄曇りなので全体的にかなり明るい状態で、そこに樹の枝と常香炉の屋根を配してみました。やはりコントラストは低めに表現されていて、全体的に柔らかな中間調が際立っている感じです。シャドー部も真っ黒にならず、濃いグレーといった色合いになっています。

 もう一枚、同じく中野新井薬師の山門を撮影したものです。

Created with GIMP

 門の下から提灯を見上げるようにして撮影したもので、山門の柱の間から見える外の景色などはかなり明るくコントラストが高い状態だったのですが、写真ではそれほどの明暗差は感じられません。滑らかな中間調に仕上がっているという印象は他の写真とも同様です。

 通常のネガ現像してもリバーサル現像してもフィルムが同じであればコントラストとか解像度は同じような傾向になるはずですが、フィルムによってはリバーサル現像がうまくいかないものもあります。その点、このフィルムはリバーサル現像でも良好な結果が得られていると思います。

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 一言でいうととても軟調な描写をするフィルムといった感じです。中間調がとてもなだらかに表現されるので、写真全体が柔らかな印象に仕上がります。
 解像度に関しては特別高くもなく低くもなく、標準的なレベルだと思うのですが、微粒子という謳い文句の通りの美しい粒状感だと思います。
 その反面、コントラストは決して高くなく、むしろ低めと言っても良いと思うのですが、黒の締まりが物足りないという感じがします。ちょっと酷ですが、真っ黒が出ないフィルムという言い方ができるかもしれません。
 また、エッジの効いた描写にはならないので、メリハリのある画にはなりにくいと思います。パキッとした描写を好む方からするとちょっとボヤっとした、若干ねむい写真に感じられる可能性が大です。
 もしかしたら、フィルムの価格を抑えるために銀の含有量を少なくしているのかも知れません。
 とはいえ、何度も繰り返しになりますが、中間調はとてもきれいに表現されるフィルムで、柔らかな描写が持ち前といったところでしょうか。
 硬調な写真を好まれる方にとっては物足りないかもしれませんが、コストパフォーマンスという点ではかなり優れていると言えると思います。このフィルム特性に合った被写体を選んだり撮影意図を持って臨めば十分に応えてくれるフィルムだと感じました。
 フィルム特性はARISTA EDUというフィルムに似通っている印象を持ちましたが、描写はPAN 100の方が美しいと思います。
 なお、現像液を変えたり現像時間の調整によって仕上がり方は変わってくると思いますが、基本的な表現特性はあまり変化がないのではと思っています。

(2026.6.13)

#D76 #KENTMERE #ケントメア #PAN100 #モノクロフィルム #リバーサル現像 #Mamiya

第196話 アグファ AGFA COPEX RAPID 50 モノクロフィルムのリバーサル現像

 第183話でアグファのCOPEX RAPID 50というモノクロフィルムについて書きました。もともとはマイクロフィルムとして使われてきたというだけあって非常にコントラストの高いフィルムであり、一般の撮影用にはあまり向いていないという感想を持ちました。そのため、その後は使うこともなかったのですが、メリハリの効いた描写がとても印象的で、このフィルムをリバーサル現像したらどんな感じに仕上がるのだろうという思いがむくむくと頭を持ち上げてきました。
 ということで、アグファのモノクロフィルム、COPEX RAPID 50をリバーサル現像してみました。

COPEX RAPID 50 を使っての撮影

 今回使用したフィルムはブローニー判の120サイズです。2025年7月1日現在、1本1,600円前後で購入することができます。以前購入した時は1,300円ほどでしたから、この半年ほどの間で2割以上、値上がりしているようです。

 使用したカメラはPENTAX 67Ⅱ、使用したレンズはPENTAX 67用の75mm、105mm、200mm、300mmで、撮影時のISO感度は表記通り、ISO50としました。
 67判のカメラで使用すると10枚の撮影が可能で、被写体をいろいろ選択するほどたくさんは撮れないのですが、できるだけ異なるシチュエーションを選んでみました。

リバーサル現像のプロセス

 現像プロセスはイルフォードが推奨する手順に準拠していますが、使用する薬剤や処理時間等は適宜変更を加えています。
 実際に使用した薬剤は以下の通りです。

 【第1現像液】
  コダックのD-76に準拠して自家調合した薬剤を使用しました。
  今回の現像で使用する現像タンクはパターソンのPTP115というタイプで、これに必要な現像液の量は500mlです。したがって、調合した薬剤とその量は以下の通りです。

  無水亜硫酸ソーダ : 50g
  硼砂 : 1g
  メトールサン : 1g
  ハイドロキノン : 2.5g

  これらを500mlの水に溶解して現像液を作りました。これを希釈せずに使用します。
  なお、このD-76に準拠した現像液の調合についてご興味のある方は、下記のページをご覧ください。

  第187話 モノクロフィルム現像用「D-76準拠」現像液の自家調合

 【漂泊液】

  漂泊液は以下の薬剤を使用しています。

  過マンガン酸カリウム水溶液 20ml + 水 230ml
  硫酸水溶液(10%) 25ml + 水 225ml

  これらを混合して500mlの漂泊液を作ります。

 【洗浄液】

  洗浄液の調合は以下の通りです。

  ピロ亜硫酸ナトリウム 12.5gを500mlの水に溶解します。

 【第2現像液】

  本来、第2現像液は第1現像液よりも希釈度を高めたもの、つまり濃度の薄いものを使用するように推奨されていますが、今回は第1現像液をそのまま使用し、現像時間で調整をすることとしました。

 【定着液】

  今回使用した定着液は以下の通りです。

  フジックス定着液 170ml + 水 330ml

 こうして調合したそれぞれの薬剤は1,000ml用のビーカーに入れ、それを水温20℃に保たれたバットの中にいれ、液温が20℃になるようにしています。なお、現像液は液温が変わると現像時間に影響が出るので、できるだけ正確に20℃を保つようにしたいのですが、それ以外の薬剤は多少の温度の上下があっても問題はないと思います。

 次に、実際の現像プロセスですが、以下のような手順で行ないました。

  ・第1現像: 5分20秒 最初の1分は連続倒立撹拌、以後、1分ごとに5秒の倒立撹拌
  ・水洗: 流水で5分
  ・漂泊: 5分 連続撹拌
  ・水洗: 流水で1分 漂泊液の紫色が消えればOK
  ・洗浄: 3分 連続攪拌
  ・水洗: 流水で1分
  ・再露光: 片面4分 (2分ずつ2回)
  ・第2現像: 3分 最初の1分は連続倒立撹拌、以後、1分ごとに5秒の倒立撹拌
  ・水洗: 流水で1分
  ・定着: 3分 最初の30秒は連続撹拌、以後、30秒ごとに5秒の撹拌
  ・予備水洗: 流水で1分
  ・水洗促進: 1分 連続撹拌
  ・水洗: 流水で20分
  ・水滴防止: 30秒

 第1現像、第2現像ともに倒立撹拌を行なっていますが、必ずしも倒立撹拌である必要はないと思います。ただし、倒立撹拌の方が現像液の濃度のムラはできにくいのではないかと思われます。
 漂泊と洗浄はあまり強い水流を起こし過ぎると銀粒子が剥離してしまう可能性があるので、倒立撹拌は避けた方が良いかもしれません。
 第2露光は一般的な家庭用の蛍光灯(40~60W)を使用した場合、ISO100フィルムで片面1~2分程度です。今回使用したフィルムはISO50なので片面4分としました。この時間が短すぎると残ったハロゲン化銀が完全に露光しきれず、モヤっとしたような仕上がりになってしまうことがありますので、多少長めに露光した方が無難です。
 また、最後の水洗時間が短すぎるとフィルムが黄変してしまうことがあるので、長めに確実に行なうことが望ましいと思います。

 水滴防止液にくぐらせた後は埃の少ない場所につるして自然乾燥させます。フィルムの水滴をスポンジなどでふき取る方もいらっしゃいますが、私はほったらかし乾燥です。

COPEX RAPID 50 リバーサル現像した作例

 このフィルムをリバーサル現像したのは初めてですが、仕上がったポジ原版を見ての第一印象は見事に引き締まった黒が出ているということです。ネガ原版を見ても黒が引き締まっているであろうことは容易に想像できるのですが、実際にポジを見てみるとそれを視覚で確認することができます。
 ポジ原版をライトボックスに乗せた状態はこんな感じです。

 フィルムのカールが強くてクルンとなってしまうのでスリーブに入れての撮影です。そのため、若干画質が悪いですが、締まりの良い感じがわかると思います。

 まず1枚目は、空き地に放置された農機具のようなものを撮ってみました。

 この日は薄曇りでそれほどコントラストが高い状態ではないのですが、やはり、このフィルムで撮ると高コントラストな仕上がりになります。画下側のシロツメクサの葉っぱや上側の杉のような樹の葉っぱなどは比較的中間調として表現されていますが、農機具のボディの白い部分などは真っ白になっています。一方、右上の建物の窓や農機具の下で陰になっているところなどは黒くつぶれていて、全体として目がちかちかするような高コントラストな画像です。
 掲載した写真は解像度を落としてあるのでわかりにくいと思いますが、細かなところまでくっきりと描写されていて解像度の高さを感じます。

 右下のあたりを切り出したのが下の写真です。

 シロツメクサの葉脈や農機具のパーツに刻印された文字などもくっきりと認識できるので、十分な解像度が出ていると思います。また、粒状感もあまり感じられません。

 2枚目は、神社の参道にあった石灯篭です。

 1枚目の写真よりもさらにコントラスが低い状態です。実際にはこの写真で見るよりもはるかに暗い感じの場所でしたが、それでもコントラストが高く表現されています。石灯篭の明るい部分は飛び気味ですが、石の質感はしっかりと表現されていて、やはりこのフィルムの解像度の高さがうかがえます。

 次は桜の葉っぱを曇り空に抜いて撮影したものです。

 中間調がほとんどない状態ですが、それでも枝の先の方で重なりのない葉っぱは中間調が残っています。葉脈もしっかりと確認することができます。
 虫に食べられて葉っぱに空いた穴が面白いパターンを作り出していました。
 このようなシチュエーションでも、一般的なモノクロフィルムを用いればもっと中間調が豊かに出て柔らかな感じに仕上がると思われます。

 最後はテーブルフォトとして、室内でシーサーの置物を撮った写真です。

 余計なものが入り込まないように黒い背景紙を使っており、写真の左方向から照明を当てていますが、ちょっと照明が強すぎたようです。シーサーの体の部分の質感が損なわれており、露出ミスといったところです。
 その分、彫りが深く見えるかもしれませんが、間接照明にすべきだったと思います。

 前回、ネガ現像した際に用いた現像液はSilverSaltでしたが、今回はD-76準拠の現像液で、しかもリバーサル現像なので単純に比較することはできませんが、やはりSilverSalt現像液の方が綺麗な描写をしていると感じます。
 また、撮影時の露光条件は前回と同じですが、ハイライト部の飛び具合が今回の方が明らかに強い感じです。これは撮影時の条件の差ではなく、現像の違いではないかと思われます。
 白が強く出過ぎているということは、第1現像の時間が長すぎたことが考えられます。つまり、第1現像ではネガ画像が生成されますがこれが強く出過ぎてしまい、漂泊で洗い流されてしまったため、白飛びが強く出たと思われます。第1現像の時間を5分20秒と設定しましたが、4分50秒ぐらいが妥当だったかもしれません。

 ただし、リバーサル現像してもこのフィルムらしい高コントラストの像は十分に保たれており、大きな品質の低下も感じられませんでした。
 黒と白だけで構成されたパターン的な描写を狙うのであれば効果的なフィルムではあると思いますが、やはり景色という視点からすると扱いの難しいフィルムです。

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 今回使用したCOPEX RAPID 50に限らず、モノクロフィルムをリバーサル現像するとポジ原版が得られるので、ライトボックスなどでそのまま鑑賞することができます。ネガを見るのとは全く違った感覚です。
 しかし、リバーサル現像してしまうと通常の紙焼き(プリント)はできなくなってしまいます。スキャナなどで読み取ってデータ化する分には問題ありませんが、紙焼きするのであれば通常のネガ現像にしておくべきで、私も時々、テスト的にリバーサル現像する程度です。
 また、スライドプロジェクターのような機器で大きく投影するにはポジ原版が必要ですが、残念ながら私はそのような機器を持ち合わせていません。スクリーンに大きく投影されれば、昔のモノクロ映画を見ているような感じで感動するかもしれません。

 なお、機会があればSilverSaltを使ってリバーサル現像してみたいと思います。

(2025.7.5)

#AGFA #COPEX_RAPID #D76 #アグファ #モノクロフィルム #リバーサル現像

第187話 モノクロフィルム現像用「D-76準拠」現像液の自家調合

 コダックから販売されていたD-76現像剤が生産終了になってから2年近くになります。私はこのアナウンスがあったときにD-76現像剤を少し買い入れておきましたが、それも1年ほど前に底をついてしまいました。今は中外写真薬品株式会社からD76現像剤が発売されていますが結構お高い価格設定になっているので、私はD-76現像剤に「準拠」した現像剤を自分で調合して使っています。
 今や、はるかに優れた現像液がたくさんありますが、比較的安価でお手軽でそこそこの品質が得られるということで、使いやすい現像液であるといえると思います。私も以前に比べるとD-76現像液を使う頻度はずいぶん減ってしまいましたが、ちょっと現像というようなときには重宝しています。
 今回はD-76に準拠した現像液の調合と、その現像結果についてまとめてみました。

「D-76準拠」現像液に必要な薬剤

 D-76現像剤がコダックから発売されたのは1927年だそうですから、間もなく一世紀が経とうとしています。100年近くにわたってもなお世界中で使われ続け、しかもあまり進化もしていないということに驚きです。
 D-76現像剤の構成は非常にシンプルで、必要な薬剤はわずか4種類だけです。いずれの薬剤も今のところ簡単に調達でき、しかも比較的安価なものばかりです。必要な薬剤とおおよその価格は以下の通りです。なお、価格は2024年12月20日時点、新宿の大手カメラ店でのもので、いずれも税込み価格です。

  ・無水亜硫酸ソーダ(500g)  793円
  ・硼砂(500g)   1,300円
  ・メトールサン(25g)  1,100円
  ・ハイドロキノン(50g)  1,200円

 上の写真で、無水亜硫酸ソーダと硼砂を入れている容器は本来のものではありません。購入時はビニール袋と紙箱に入った状態であり、湿気てしまうといけないので保管し易い空いたペット容器に移し替えています。

 無水亜硫酸ソーダは現像液の酸化を防ぐためのもので、現像保恒剤の役割を果たします。食品の褐色化防止剤やワインの酸化防止剤としても使われているようです。
 硼砂は水に溶かすと弱アルカリ性となり、現像液のアルカリ調整剤として転嫁されるものです。
 そして、メトールサンとハイドロキノンは現像主薬となる還元剤で、感光したフィルムの臭化銀を銀に変化させる役目を持っています。

現像液の調合

 さて、実際の現像液の調合ですが、1リットル(1,000ml)のD-76準拠現像液の原液を作るのに必要な薬剤の量は以下の通りです。

  ・無水亜硫酸ソーダ : 100g
  ・硼砂 : 2g
  ・メトールサン : 2g
  ・ハイドロキノン : 5g

 これらを以下の手順で調合していきます。

 まず、55℃前後の温水800mlをビーカーに用意します。これは精製水を使うのが望ましいのですが、購入すると結構な出費になるので、私は水道水を5分ほど煮沸し55℃近くまで下がったものを使っています。
 ここに、無水亜硫酸ソーダ100gのうちの10~20g程度を入れ、完全に溶けるまで撹拌します。これはメトールサンを投入した際の酸化を防ぐためです。

 次にメトールサン2gを投入し、撹拌します。

 メトールサンが完全に溶けたら残りの無水亜硫酸ソーダを投入して撹拌します。

 同様に、ハイドロキノンを投入して撹拌、硼砂を投入して撹拌という手順で行います。

 最後に水を約200ml追加して、全体が1,000mlになるようにします。

 これでD-76準拠の現像液の原液が完成です。

 ちなみに、1リットルの原液を作るのに必要な薬剤のコストを単純計算してみると以下のようになります。

  ・無水亜硫酸ソーダ 100g/500g x 793円 = 158.6円
  ・硼砂  2g/500g x 1,300円 = 5.2円
  ・メトールサン  2g/25g x 1,100円 = 88円
  ・ハイドロキノン 5g/50g x 1,200円 = 120円

 ということで、合計で371.8円となります。
 中外写真薬品から販売されているD76現像剤の価格が1,300~1,400円ほどですから、それに比べるとかなり割安といえると思います。

現像結果 D-76現像液との比較

 今回、使用したフィルムはイルフォードのDELTA100 PROで、現像はいずれも下記の条件で行ないました。

  希釈 : 1 + 1
  液温 : 20℃
  現像時間 : 11分

 使用した現像タンクはパターソンのPTP115というタイプで、必要な現像液の量は500mlです。ですので、原液250mlに水250mlで希釈した現像液を使用しました。

 まず、コダックのD-76現像液で現像した写真です。使用したカメラはMamiya 6 MF、レンズは75mmです。

 撮影した日は薄曇り、時々、雲の間から陽が差すという天候で、極端にコントラストが高いという状況ではないため、若干柔らかめな描写になっていますが、DELTA100らしい黒の出方をしていると思います。粒状感が出過ぎるような荒れた感じもなく、比較的きれいに仕上がっているのではないかと思います。
 また、現像ムラのようなものも見受けられず、特に問題のない状態のようです。

 次に、自家製のD-76準拠の現像液で現像した写真です。
 フィルム、現像条件は同じです。

Created with GIMP

 こちらは撮影した日が異なり、晴天だったのでコントラストが高めの景色になっていますが、現像条件によってコントラストが高めに出ているわけではありません。同じ日に同じ場所、同じ条件で撮影すればわかり易いのでしょうが、残念ながらそのような同じ条件で撮影をしておりません。
 コダック製のD-76現像液で現像したものと違いがあるかといわれると、コダック製のほうがごくわずかにシャープに見える気もしますが、そのような気がするだけでほとんど違いがわかりません。
 ネガをルーペで見ても両者の差を判別することはできませんでした。

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 本家(コダック)のD-76がなくなってしまい、厳密な比較をすることはできませんが、レシピに基づいて自家調合した現像液でも概ね良好な仕上がりになっており、十分にD-76現像液の代替にはなるかと思います。
 この自家製現像液、私は120フィルム2~3本で廃棄してしまうので、どれくらいの処理能力があるのかは不明です。現像時間を増やしていけば5~6本くらいはいけるかもしれませんが、毎日使うわけではないので、使用したものは保管せずに廃棄してしています。

(2024.12.23)

#D76 #ILFORD #KODAK #イルフォード #コダック #モノクロフィルム

第135話 中国製モノクロフィルム 「上海 SHANGHAI GP3 100(220)」 の使用感

 中国製の「上海」というブランドのフィルムの存在は知っていたのですが、実際に使ったことはもちろん、使おうと思ったことはこれまで一度もありませんでした。しかし、ブローニーの220サイズのフィルムを今でも製造しているということでちょっと気にはなっていました。
 220フィルムをほとんど見かけることがなくなってしまった昨今、興味本位でGP3(ISO100)の220サイズを2本だけ購入してみました。どんな写りをするのか、試し撮りをしてきたのでご紹介します。

上海 SHANGHAI GP3 100 というフィルム

 このフィルムに関する知識がほとんどなかったので少し調べてみたところ、「上海建城テクノロジー」という会社が製造販売しているとのこと。もともとこの会社は1958年に設立された国営の映画会社だったようです。OEMとしてフィルム提供もしているようで、もしかしたら、この会社のフィルムが違うブランドで売られているのかも知れません。

 私が購入した時、220サイズのフィルム1本の価格は1,800円(税込)でした。
 数年前には220のモノクロフィルム1本が1,800円なんて考えられなかったのですが、フィルム価格が高騰している今では金銭感覚がマヒしてしまって安く感じられるので、慣れとは恐ろしいものです。

 イルフォードのDELTA100に似た色の使い方をした箱のデザインですが、漢字で書かれた「上海」の文字が異彩を放っています。
 箱が封印されていないことと、フィルムをとめてあるテープの糊が強力で剥がしにくいことを除けば、一般に出回っているブローニーフィルムと外観上の大差はありません。
 また、リーダーペーパーの先端には富士フイルムの製品に見られるような丸い穴が開いていて、スプールの突起に引っ掛けるようになっています。これはスプールが空回りするのを防ぐことができるので便利です。

現像液はコダックのD-76を使用

 一般に出回っている現像液であれば特に問題なく使えそうだったので、今回は手元にあったコダックのD-76を使用しました。現像に関するデータを調べてみたところ、D-76の原液を使用した場合、20度で9分となっていましたのでそれに準じました。
 停止液、定着液はいずれも富士フイルムの製品(富士酢酸、スーパーフジックス)を使用しました。

 フィルムを触った印象はやや硬めでしっかり感があります。イルフォードのフィルムと似た印象ですが、イルフォードよりも若干カールが強いように感じました。

 現像後のフィルムベースはわずかに青みがかった色をしています。
 また、普通のフィルムに見られるようなメーカー名やフィルム名、コマ番号などは一切入っていません。記録しておかないと、どのフィルムで撮影したのかわからなくなってしまいそうです。
 乾燥させてもフィルムのカールは強くて、スリーブに入れるため3コマずつにカットしても手を離すとくるんと丸まってしまいます。スリーブに入れてもスリーブ全体が湾曲するくらいですから、かなり強力です。

 下の写真はネガをライトボックスに乗せて撮影したものです。

 現像後のネガを見ると、黒(ネガでは白い部分)が引き締まった印象を受けます。黒からグレー、そして白へとなだらかに変化していくというよりは、黒は黒、白は白、といった感じのネガです。ちょっと硬いというか、パキッとした感じがします。

上海 SHANGHAI GP3 ISO100の写り

 今回、初めて使うGP3フィルムの試し撮りということで、新宿の東京都庁周辺を撮影してきました。使用したカメラはMamiya 6 MF、レンズは75mmと150mmです。
 都庁周辺は高層ビルが林立していたり、たくさんのブロンズ像やオブジェがあるので、試し撮りをするにはうってつけのスポットです。

 一枚目は都庁の都民広場にあるブロンズ像の一つ、「早蕨」です。

▲Mamiya 6 MF G150mm 1:4.5 F5.6 1/250

 都民広場は東側に都議会議事堂があるため、午前中はこの建物の影になってしまい、ここにあるブロンズ像には陽があたりません。コントラストがあまり高くない状態で撮影するには午前中がお勧めです。

 上の写真は、ブロンズ像に陽があたり始めた時間帯に撮ったもので、南側(写真では右側)から陽が差しており、それによって像にも明暗差が出ている状態です。像の右側が白く光って立体感が出ています。全体のコントラストはそれほど高くなく、無難な光線状態といった感じでしょうか。
 背景となるビルの壁面などが非常に近いところにあるので主被写体が埋もれがちになっていますが、コントラストが高く表現されているので、壁面の模様からは浮かび上がっている感じです。

 画全体から受ける印象は、メリハリがあり、黒もそこそこ締まった感じがします。ベタッとつぶれることもなく像の質感も十分に感じられる仕上がりだと思います。
 ですが、解像度がちょっと荒いというか、ざらついた感じがします。

 顔のあたりを部分拡大したのが下の写真です。

▲部分拡大

 やはり解像度が荒く、ざらついた感じがします。

 次の写真は、同じく都民広場にあるブロンズ像の「はばたき」です。

▲Mamiya 6 MF G150mm 1:4.5 F5.6 1/125

 背景は陽があたって白く輝いている高層ビルです。
 像には全く陽があたっていないので黒く落ち込んでいます。背景との明暗差が大きいのでシルエットに近い状態ですが、完全なシルエットにするのではなく、顔の表情がわかるくらいにしています。

 解像度としてはまずまずといった感じで決して悪くはないのですが、やはり黒がボヤっとした印象になっています。ですが、像も真っ黒につぶれてしまうこともなく、顔の表情もはっきりとわかるくらいですから、階調表現としても悪くはないと思います。

 ブロンズ像の3枚目は逆光状態で撮影したものです。

▲Mamiya 6 MF G150mm 1:4.5 F5.6 1/250

 左上から像に光があたっている状態で、それを背後から撮影しています。背景の都庁のビルは日陰になっているのでトーンが落ち込んでいます。
 像の左側のコントラストが高く、肩や顔の辺りは白く飛び気味、逆に陰になった部分は黒くつぶれているので全体的にとても硬い感じがします。金属の質感が出ているという見方もできるかもしれませんが、このような状況下にはあまり向いていないフィルムのようにも思えます。

 また、焦点距離150mmのレンズで撮っていますが、背景の都庁ビルが思ったほどボケてくれず、像の浮かび上がりが不足している感じです。もう少し短いレンズで像に寄って撮影したほうが良かったかもしれません。

 4枚目は都民広場を見下ろす位置から撮影したものです。

▲Mamiya 6 MF G150mm 1:4.5 F5.6 1/250

 画の右側から太陽光が差し込み、都民広場の地面に濃淡のパターンが描かれている状態を撮りました。カラーコーンがぽつんと置かれていたのでそれを入れてみました。
 陰になっている部分はかなり暗いのですが、つぶれてしまうことなく地面に敷かれたタイルがしっかりと識別できます。一方、ハイライト部分、特にカラーコーンなどは立体感が失われるほど白飛びしています。

 全体的に解像度が極端に悪いという感じはしませんが、明部の階調は良くありません。

 もう一枚、都庁の第一庁舎と第二庁舎の間にある「水の神殿」というオブジェを撮ったものです。

▲Mamiya 6 MF G75mm 1:3.5 F5.6 1/125

 池のように水が張ってあり、その水面に映ったビル群を撮影しています。
 このオブジェのある辺りは高いビルに遮られて日陰になっており、水面が暗く落ち込んでいるので向こうにあるビルがくっきりと映っています。風もほとんどなかったので水面が波立つこともなく、まるで鏡のようです。

 全体的に落ち着いた感じのトーンであり、このような状況下では比較的よい写りをしていると思います。黒もそこそこ締まっていながらつぶれることなく表現できているのではないかと思います。

 ちょうど1年ほど前、ほぼ同じ位置から富士フイルムのACROSⅡで撮影した写真があったので比較のために掲載します。

▲Mamiya 6 MF G75mm 1:3.5 F5.6 1/125 ACROSⅡ

 こうして比較してみると、明らかにACROSⅡの方が解像度も高く、滑らかな印象になっているのがわかると思います。
 黒の締まりはGP3の方が高く、メリハリのある写真に仕上がっていますが、ACROSⅡの方は細部にわたって表現されていながら、全体として柔らかさが感じられます。
 ただし、現像条件が同じでないので、それによる影響も含まれている可能性はあります。

 どちらの表現が良いかは好みでしょうが、フィルムのクオリティとしてはACROSⅡの方が高いと思います。

 GP3の印象としては、黒のグラデーションも比較的きれいに表現できるフィルムといった感じです。反面、オーバー気味の露出にはあまり強くないという感じがします。
 また、解像度も決して悪くはありませんが、特別良いというわけでもなく、そのあたりの癖を把握しておけば十分に使えるフィルムだと思います。

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 今でも220サイズのフィルムが供給されているということは、それだけで何だか貴重な存在にも感じられます。敢えて220フィルムを使う理由もありませんが、1本で倍のコマが撮れるメリットは大きいと思います。
 今回、2本購入したのでもう1本残っていますが、積極的に使いたいというわけでもなく、かといって使わずに冷蔵庫に入れたままにしておくのももったいないので、試しにリバーサル現像をしてみようかと思っています。リバーサル現像しても大きな違いが出るとは思えませんが、ひょっとしたら何か発見があるやも知れません。結果が出たらご紹介したいと思います。

(2023.1.1)

#上海 #SHANGHAI #ACROS #GP3 #D76 #Mamiya