大判カメラにPENTAX67を取り付けるアダプタの作成

 通常、大判カメラは1枚ごとにカットされたシートフィルムを使いますが、ロールフィルムホルダーを使うことでブローニーフィルム(120、220)での撮影が可能になります。1本のフィルムで10枚とか20枚の撮影ができるので荷物がかさばらなくてありがたいのですが、構図を決め、ピントを合わせた後、カメラのフォーカシングスクリーンを外してロールフィルムホルダーを取り付けなければならず、結構面倒くさいです。
 そこで、中判カメラ(PENTAX67)を直接取り付けられるようなアダプタを作ってみました。

必要なパーツはたったこれだけ

 アダプタといっても非常に単純なもので、アクリル板にPENTAX67用のレンズのマウント金具を取り付けるだけのシンプルな構造です。
 まずは板厚3mmの黒いアクリル板です。

板厚3mmのアクリル板(黒)

 このアクリル板はアマゾンで400円ほどで購入できます。もちろんアクリル板でなくても構いませんが、そこそこの剛性があり、加工がし易いということからアクリル板がお勧めです。

 そして、もう一つ必要なパーツがPENTAX67用レンズのマウント部の金具です。これはさすがに作成するというわけにはいかないので、レンズから取り外して使います。

PENTAX67用レンズから取り外したマウント金具

 大手ネットオークションサイトで1円で落札したジャンクレンズから取り外しました。
 PENTAX67用レンズのマウント金具は6本のネジで止めてあります。古いレンズの場合、このネジが異常に硬いことがありますので、ネジ山を舐めないように注意して取り外します。

 その他、作成に必要な工具類は、アクリルカッター、ドリル、ヤスリ、アクリル用接着剤、ノギス、コンパスなどです。

アクリル板の加工

 今回作成するアダプタは、ホースマンなどのロールフィルムホルダのボードと同じ寸法なので、上下幅を121.5mmにします。左右幅はフィルムホルダよりも若干余裕を持たせ、180mmとします。
 ここに、PENTAX67用レンズのマウント金具をはめ込むための穴をあけます。寸法は下図の通りです。

 実際に穴をあけたアクリル板はこんな感じです。

マウント金具をはめ込む穴をあけたアクリル板

 この板をカメラ側に取付ける際、カメラ側で押さえ込める板厚は約5.6mmほどなので、この板の周囲に幅6~8mmにカットしたアクリル板を張り付けます。

周囲にアクリル板を張り付けた状態

 一方、カメラ側のフィルムホルダーを受けるところには幅3mm、深さ2mmほどの溝があり、ここにフィルムホルダの突起がはまり込むようになっています。これは、フィルムホルダのずれ防止と光が入り込むのを防ぐためかと思われます。ですので、今回作成するアダプタボードの内側にも、この溝にはまるような突起を張り付けます。これは、幅2.5mmにカットしたアクリル板を接着しています。

アダプタボードの裏側(カメラの溝にはまる突起を取り付け済み)

 これでアダプタボードはほぼ完成です。

PENTAX67用レンズマウント金具の取付け

 さて、次はPENTAX67用レンズのマウント金具をアダプタボードに取付けます。
 カメラ(PENTAX67)を取り付けた際に、カメラが水平にならなければならないので、マウント金具の位置決めは慎重に行なう必要があります。PENTAX67の場合、レンズの距離・絞り指標が真上に来た時、レンズのロックピンが左に90°の位置に来ますので、この位置がずれないように位置決めを行ないます。
 テープなどで仮止めし、マウント金具を固定するためのネジ穴をあけます。

 実際にマウント金具を取り付けるとこんな感じです。

アダプタボードにPENTAX67用レンズのマウント金具を取り付けた状態

 今回使用したアクリル板は表面が光沢面だったので、艶消しのラッカー塗装をしました。
 ボードの上下の縁に削った跡が見えると思いますが、これはカメラのボード押さえ金具がスムーズに入るようにするためのものです。

大判カメラへの取付け

 こうして作成したアダプタボードを大判カメラ(リンホフマスターテヒニカ)に取付けるとこのようになります。

リンホフマスターテヒニカ45にマウントボードを取り付けた状態

 そして、ここにPENTAX67を取り付けるとこんな感じです。

PENTAX67を取り付けた状態

 では、このアダプタボードを実際に使って撮影する際に使用可能なレンズについてですが、PENTAX67のフランジバックは85mm(正確には84.95mm)、今回作成したアダプタボードの厚さは5mm(アクリルボード+マウント金具の厚さ)、リンホフマスターテヒニカの蛇腹の最短繰出し量は約50mm(これは私のカメラの場合)で、これらを合算するとフランジバックは約140mmということになります。
 すなわち、無限遠を出すためには焦点距離が140mm以上のレンズが必要ということになります。これは中判の場合、中望遠に近い値であり、これより短焦点のレンズでは無限遠の撮影は不可能ということになります。

 一方、近接(マクロ)撮影においては自由度が広がります。

 また、PENTAX67というかなり重量級のカメラを取り付けることに加え、シャッターを切るときのミラーショックが大きいので、PENTAX67側でシャッターを切るとカメラブレを起こす可能性が高いと思われます。
 そのため、PENTAX67側はバルブにしてシャッターを開いておき、大判カメラに取付けたレンズでシャッターを切るのが望ましいと思います。

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 短焦点(広角)のレンズでの無限遠撮影には使えませんが、フォーカシングスクリーンで構図決めやピント合わせをした後に、ロールフィルムホルダに付け替えるという煩雑さからは解放されます。
 使い勝手がどの程度のものか、実際に撮影で使った時の状況については別途、掲載したいと思います。

(2021.6.26)

#ペンタックス67 #PENTAX67 #リンホフマスターテヒニカ #Linhof_MasterTechnika

Loweproロープロのバックパック プロトレッカーBP450AWⅡ

 撮影行の際に悩むことの一つに、カメラバッグがあります。私は大判カメラか中判カメラでの撮影がほとんどですのでカメラバッグもそれなりの大きさが必要です。機材の出し入れの便利さではアルミケースやショルダー型のバッグが勝りますが、長距離を歩いたり山道や渓谷など、足場の悪いところを歩くときはバックパックが圧倒的に便利です。
 それぞれ、一長一短あるのですが、今回はバックパック用のカメラバッグをご紹介したいと思います。

風景撮影や山岳撮影用によく考えられたバックパック

 私が愛用しているカメラバッグのひとつ、ロープロ製の「プロトレッカーBP450AWⅡ」です。私が所有しているカメラバッグの中では大型の部類に入ります。ロープロはアメリカのカメラバッグ専門メーカーですが、実際に使われている方も多いのではないかと思います。
 私もこれまでいくつものメーカーのバックパックを使ってみましたが、ロープロのバッグは作りがとてもしっかりしているのと、デザインも好みであり、個人的には気に入っています。

 バッグの仕様は以下の通りです(Lowepro 公式HPより引用)。

  外寸 : 490mm(H) x 350mm(W) x 250mm(D)
  内寸 : 460mm(H) x 320mm(W) x 160mm(D) カメラ収納部
       480mm(H) x 330mm(W) x 40mm(D) 外部収納部
  容量 : 32L
  重量 : 2.7kg

 外観はこんな感じです。

 全体がきれいな直方体に近い形をしており、地面に立てた時も安定しており、倒れるようなことはありません。

 収納部がたくさん用意されていて、カメラやレンズを入れるメインの収納部のほかに、ふたの部分にノートPCの収納部とタブレットの収納部、およびポケット、バッグ前面と側面に小物が入る収納部、そして底部にレインカバー用の収納部があります。
 また、薄型のポーチが付属しており、小物を収納するのに便利です。

 ショルダーハーネスとウエストベルトはバッグ背面に収納できるようになっており、電車や飛行機に乗るときなど、背負わずに手で持つ際に邪魔にならないように考えられています(手提げ用の取っ手は上面と側面についています)。

 バッグの前面、および側面には三脚の取り付けが可能になっていますが、実際に取り付け可能なのは小型の三脚くらいで、中型以上の三脚は無理です。

 そして、たくさんのスリップロック用のループが前面と側面に用意されています。ここに取付けるポーチなどをうまく使えば便利なのかもしれませんが、出っ張ってしまうのが好きではないので私はほとんど使用していません。

 背面とショルダーハーネスにはクッション素材が使用されており、実際に背負ったときのフィット感も良く、重さも軽減されるように感じます。ウエストベルトを締めれば、背中でバッグが躍るようなこともなく、屈んだり体を曲げたりしても非常に安定しています。

カメラ、レンズ収納部のアレンジ

 これはカメラバッグに限ったことではありませんが、オーダーメードでない限り、その人の用途や使い方に100%合った製品が存在しないのは当然のことです。しかし、できるだけユーザーの要望に応えようと、たくさんのメーカーが様々な製品を出してくれており、その数は膨大です。
 そんな中から自分の撮影スタイルに合ったカメラバッグを探すのも楽しみの一つですが、あまりに執着しすぎるといつまでもカメラバッグを手にできない、なんてことにもなりかねません。

 今回ご紹介しているプロトレッカーBP450AWⅡも、当然のことながら、自分のスタイルに100%合っているわけではありません。もちろん、それを承知の上で購入しているので、メインの収納部を使い易いように、若干アレンジしています。

 私は、多くのカメラバッグで採用されている中仕切りパッドがどうしても好きになれません。両端にマジックテープがついていて、好きなように仕切りをつくれて便利なのですが、クッションを兼ねているので結構な厚みがあり、容積効率があまり良くないのと、入れる機材に合わせて仕切りを変更するのが面倒くさいのが主な理由です。

 そこで、私は中仕切りパッドを一切使わずに収納するようにしています。しかし、中仕切りパッドはクッションとしての役目のほかに、バッグ全体の剛性を高める役割も果たしています。このBP450AWⅡも中仕切りパッドを全部取っ払ってしまうとバッグ全体がぐにゃりとしてしまいます。
 これを防ぐため、バッグのほぼ中央に、厚さ5mmほどの板にクッション材を張った仕切り板を入れています。

 上の写真の黄色い板がその仕切り版です。底面と側面をマジックテープで固定しているので、ふたを開けた状態でもバッグ全体がとてもしっかりとしています。このマジックテープはとても強力で、底面と両側面に張り付けてしまうと簡単には取れません。かなり重いものを載せても全く問題ありません。
 そして、この仕切り板の上側(写真では右側)にカメラやフィルムホルダー、仕切り板の下側(写真では左側)にレンズを入れるようにしています。

レンズは自作の箱に入れて収納

 大判レンズというのはそれ自体は比較的小ぶりですが、レンズボードを付けると意外と幅をとります。しかも、収納しにくい形状になってしまいます。このようなレンズを何本も効率よく、そして搬送時の振動の影響を極力受けないように収納しなければなりません。

 私は、レンズがすっぽりと納まる箱を厚紙で作って、ここにレンズを入れ、その箱ごとカメラバッグの中に納めるようにしています。箱をカメラバッグの中に並べることで、レンズが動いてしまうことを防いでいます。
 また、レンズボードは厚さが2mmほどのアルミ板で出来ていますので、ここに多少の力がかかってもレンズには影響がありません。カメラバッグの中でレンズボードが縦になるように並べることで、重ねて入れても全く問題はありません。

 撮影目的によって持ち出すレンズも異なりますので、レンズを入れた箱が隙間のないようにカメラバッグの中に並べます。
 実際にカメラバッグに入れると、こんな感じになります。

 このBP450AWⅡの場合、概ね、8~9本くらいのレンズを入れることができます。もっと入れたいという場合は上の段を使うこともできますが、そんなに大量のレンズを持ち出すことはほとんどないので、下段だけで十分に収まります。

上段にはカメラやフィルムホルダーなどを収納

 フィールドカメラは折りたたむとコンパクトになるので、バッグへの納まりはとても良いです。私が使用しているリンホフマスターテヒニカもウイスタも、折りたたむとほぼ同じくらいの大きさなので、どのカメラを持ち出しても同じように収納できます。
 そして、カメラ用の収納スペースのところだけに仕切り板を入れています。あまり仕切りを設けたくはなかったのですが、カメラは結構重いので、バッグの中で動いてしまうのを防ぐためです。

 カメラの隣の収納スペースにはシートフィルムホルダーやロールフィルムホルダーを入れています。シートフィルムホルダーだけなら10枚(フィルムで20枚)くらい入りますが、あまりたくさんいれると重いので、5枚程度を入れていることが多いです。それ以上のフィルムをもっていかなければならないときは、フィルムをホルダーに入れない状態で持ち出し、必要になったときにダークバッグの中で入れ替えることで対応しています。

 ケーブルレリーズやフィルターなどの小物は、蓋の収納部に入れています。あまり厚さのあるものは入りませんが、ポケットがたくさんあるので便利です。
 撮影に持ち出すアクセサリーや小物については別の機会にご紹介したいと思います。

安心感のあるバックパック

 カメラやレンズは精密機器であるがゆえに、それを収納するカメラバッグが頼りないと、撮影に出かけてもカメラは大丈夫だろうかなどと余計な心配をしてしまいます。
 その点、このBP450AWⅡは少々激しく動いたり、多少あちこちにぶつけても全く問題なく、余計な心配をせずに済みます。安心して使うことができるカメラバッグだと思います。
 また、肩、背中、腰でバッグ全体をホールドする感じなので、長時間歩いても疲れの度合いが少ない印象です。肩に食い込んだりするとつらいものですが、そういうことがないのはとてもありがたいと思います。

 バックパックに共通している悩みの一つは、撮影時はバッグを下ろすことになりますが、この時に地面がぬかるんでいたりするとバッグが汚れてしまうということです。このバッグもそうですが、蓋を開けるときは背あての部分が下側になるので、地面が濡れていたりすると背あてが汚れてしまいます。
 私は地面に敷く小さなビニールシートを持ち歩いていて、地面がぬかるんでいるようなときはそれを広げ、その上にバッグを下ろすようにしています。
 
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 大判カメラを持ち出すときはこのバックパックを使うことが多いのですが、車で移動してあまり歩くことがないような撮影の場合はアルミ製のカメラケースを使うこともあります。長時間の歩きには向いていませんが、機材の出し入れはバックパックに比べてはるかに機動性があります。
 機会があればアルミケースの紹介もしたいと思います。

(2021年6月18日)

#ロープロ #Lowpro #バックパック

大判カメラの撮影時における失敗のあれこれ

 大判カメラは使用できるレンズの自由度が大きいとか、アオリが使えるとか、あるいは、35mm判のカメラでは使わないような小道具を用いるなど、大判カメラならではの特殊性があります。これによっていろいろと撮影の幅が広がるのですが、その反面、その特殊性に起因する失敗も起こりえます。
 今回は大判カメラでの撮影時に起こりやすい失敗について触れてみたいと思います。

アオリの掛け過ぎでケラレる失敗

 大判カメラの撮影でいちばん多い失敗が「ケラレ」によるものではないかと思います。ケラレと言っても原因は一つではなく多岐に渡っていますが、中でも起こり易いのがアオリによるケラレです。
 簡単に言うと、あおることで撮像面がイメージサークルからはみ出してしまうことです。
 
 一般的なフィールドカメラの場合、フロント(レンズ)部をアオリ過ぎてイメージサークルをはみ出すと、写真の四隅のうち、写真の上辺、下辺、左辺、右辺のいずれかの辺の両端が黒っぽくなってしまいます。ライズやフォール、ティルトをかけすぎると上辺、もしくは下辺の両端が、シフトやスイングをかけすぎると左辺、または右辺の両端が影響を受けます。
 ライズ(フォール)、もしくはティルトと、シフト、またはスイングを同時にかけると、四隅のうちの3か所がケラレてしまうこともあります。

 下の写真はフロントライズをかけすぎたため、画面上部の両端がケラレてしまった例です。

 
 上部の両端が黒っぽくなっているのがわかると思います(ポジをライトボックスに置いて撮影しているので、画質が悪いのはご容赦ください)。

 イメージサークルは、その外側になると突然真っ暗になるわけではなく、徐々に光量が落ちていくので、カメラのフォーカシングスクリーンではケラレているのが良くわからないことがあります。特に短焦点レンズを使っていると、フォーカシングスクリーンの周辺部はかなり暗くなってしまうので、一層わかりにくいという状態です。

 これは、フォーカシングスクリーンの四隅に付けられた切り欠きからレンズをのぞき込んで、ケラレていないかどうか確認することで防ぐことができます(切り欠きがついていないフォーカシングスクリーンもあります)。
 また、レンズの絞りが開放の時にケラレれていても、絞り込むことでケラレが解消する場合もあります。

 下の2枚の写真は、イメージサークルが174mm(F22)のレンズをカメラに取付け、フォーカシングスクリーンの右下の位置からレンズを見たものです。
 1枚目が絞りF5.6(開放)、2枚目が絞りF22の状態です。

 
 1枚目の写真(開放)ではケラレており、レモン型になっているのがわかると思います。これをF22まで絞り込むと5角形の絞りがきれいに見えており、ケラレが解消されています。
 十分に余裕のあるイメージサークルを持ったレンズであればほとんど気にする必要もありませんが、カメラの持っているアオリの可動範囲と同程度、もしくはそれ以下のイメージサークルのレンズであおる時は確認したほうが無難です。

レンズのイメージサークルが小さすぎることによる失敗

 そもそも、使用するレンズのイメージサークルが撮像面をカバーしていないことが原因です。
 これが起きる頻度はそれほど高くないと思いますが、69判くらいしかカバーしていないレンズを4×5判の撮影に使用してしまったというような場合です。
 この場合、アオリを使わなくても四隅が黒くなってしまいます。

 下の写真はまさにそのような失敗例です。

 
 また、カタログデータ上、4×5判をぎりぎりカバーするイメージサークルが記述されていても、この値は絞りF22の場合が一般的ですので、絞りを開くとやはりケラレてしまうことがあります。

 アオリのところでも書きましたが、同様にフォーカシングスクリーンの切り欠きから覗き込むことで確認することができます。

蛇腹でケラレる失敗

 蛇腹が内側に張り出してしまい、これが写り込んでしまうという失敗です。これが起きる原因は蛇腹固有の問題のような気がします。
 長年使っているうちに蛇腹がへたってきて、腰が弱くなって蛇腹自身の重さで垂れ下がってしまうと、フォーカシングスクリーンの上側に黒く写り込んでしまうということが起きます。

 また、蛇腹にはそれぞれ折りたたんだ時につく癖のようなものがあり、内側に膨らむような癖がついていると、やはり写り込んでしまう可能性があります。このようなクセのある蛇腹の場合は、レンズを取り付ける前に蛇腹の中に手を突っ込んで、内側から軽く押してあげることで防ぐことができます。
 しかし、このような状態は蛇腹についている癖なので放っておいても直ることはなく、毎回手を突っ込んで内側から押すのも面倒なので、蛇腹を交換する方が得策かと思います。

 下の写真は蛇腹が内側に膨らんでしまい、黒く写り込んでしまった例です。

 
 写真上部の黒い縁が下側に円弧を描いているのがわかると思います。これが蛇腹によるケラレです。

レンズフードでケラレる失敗

 大判カメラの場合、アオリを使うことがあるので35mm判カメラなどで使う筒状のレンズフードはほとんど使いません。アオリを使わなければ問題ありませんが、アオリを使ったときにこのレンズフードでケラレが生じてしまう可能性があることが使わない理由です。

 大判カメラ用に蛇腹式のフードもありますが使いにくいので、ハレ切りの方が簡単で確実です。

 下の写真はハレ切りを取り付けた状態です。

 
 黒い薄板や厚紙と自在に動くクリップがあれば十分に機能しますし、かさばらなくて便利です。私はカメラのアクセサリシューに取付けて使っています。

ベッドの写り込みによる失敗

 短焦点(広角、超広角)レンズを使ったときにおこりやすい失敗です。特に縦位置の撮影の際に起こる可能性が高いといえます。カメラにもよりますが、蛇腹を長く繰出せるカメラの方がベッド自体が長いため、このようなことが起こりやすく、例えば焦点距離65mmのレンズをつけた場合、リンホフマスターテヒニカ45ではベッドが写り込んでしまいますが、ウイスタ45SPだと写り込みが起きません。

 このベッドの写り込みはフォーカシングスクリーンの上側にボヤっと出るだけなので、気がつかないことがあります。特に夜景など、暗い状態での撮影の時には気づかずにシャッターを切ってしまうこともあります。
 せっかく苦労して撮っても、出来上がった写真を見たらベッドが写っていたなんてことが起きると、テンションダダ下がりです。
 このカメラでは〇〇mmより短い焦点のレンズではベッドが写り込む、ということを把握しておくと防止策の一つになります。

 残念ながら、掲載できるサンプルがありません。

ケーブルレリーズの写り込みによる失敗

 大判カメラの撮影にはケーブルレリーズが必需品ですが、これがレンズの前にびよ~んと飛び出してしまい、写り込んでしまうという失敗です。画の中に黒くボケた太い線が無遠慮に写っているのを見ると、ベッドの写り込みと同じくらい、テンションが下がります。

 構図を決めたりピントを合わせているときは、レリーズが飛び出していると気がつくのですが、ピントを合わせた後、シャッターをチャージしたりフィルムホルダーをセットしたりする間にレリーズが飛び出してしまったのを気づかずにいるとこのようなことが起きます。

 これはケアレスミスのようなものなので気をつければ防ぐことができますが、ケーブルレリーズを手元まで引き回した後、動かないように固定しておくのが望ましいと思います。
 私は三脚の雲台に配線止め金具を張り付けておき、ケーブルレリーズをここにはめ込むようにしています。

  
 このようにしておくとケーブルレリーズがブラブラすることがないので、レンズの前に飛び出してしまうのを防ぐとともに、レンズのレリーズをねじ込む部分がレリーズの重さで破損してしまうのを防ぐこともできます。

多重露光と未露光の失敗

 意図的に多重露光した場合を除き、撮影したにもかかわらず、同じフィルムで再度撮影してしまったという失敗が多重露光です。
 逆に、撮影したつもりで現像に出したら真っ黒なポジが戻ってきた、というのが未露光です。

 なぜこのようなことが起こるかというと、これも撮影時のケアレスミスによるところが大きいと思います。
 4×5判以上のシートフィルムはフィルムホルダーの両面に一枚ずつ入れておきますが、撮影前と撮影済みを引き蓋で判断するようにしています。一般的に引き蓋のラベルは片面が白、片面が黒になっており、例えば撮影前は白側を出しておき、撮影後は引き蓋をひっくり返して黒側を出して差し込む、というような使い方をします。
 しかし、撮影後に引き蓋をひっくり返すのを忘れてしまうことがあると、このような事態になってしまう可能性があります。

 
 大判カメラは今の一眼レフのようにEXIFデータを自動で記録してくれないので、一枚ごとに撮影記録を書きとめていきます。これによって、たとえ引き蓋をひっくり返すのを忘れてもこのような失敗を防ぐことができますが、撮影枚数が多いときなど、後になって引き蓋の状態と撮影記録が食い違っていても、どちらが正しいかわからなくなってしまうことがあります。
 撮影時の自分なりの手順が身についてくると、このような失敗は起きなくなりますが。 

フィルムホルダーからの光線漏れによる失敗

 これについて、私は実際に経験したことがないのですが、フィルムホルダーの引き蓋を引いた際に、引き蓋の差込口から光が入ってしまうということです。

 フィルムホルダーの引き蓋の差込口のところは、光が漏れないような加工が施されているのですが、ここから光が入ってしまうということは、ここがへたっているのではないかと思われます。
 このようなことが起きないように、シャッターを切る際は冠布をかけるという方もいらっしゃいますが、私は何もかけずにそのままシャッターを切っています。光が入り込んでしまうようであれば、フィルムホルダーを交換したほうが良いかもしれません。

露出設定の間違いによる失敗

 これは大判カメラに限った話ではありません。そもそも露出を読み間違えた、あるいは測光をミスったということが原因の場合と、測光は正しくできたが絞りやシャッター速度の設定を間違えたことが原因の場合が考えられます。

 絞りやシャッター速度の設定ミスは、測光したEV値からの換算で間違えてしまうということがいちばん多いのではないかと思います。例えば、EV10となるような絞りとシャッター速度の組合せは何通りもあるわけで、EV値から換算しようとして、1段分間違えてしまったというような状況です。露出計やEV値の換算表を用いることでこのような失敗は防ぐことができます。

 露出や測光については奥が深いので、これらは別の機会で触れたいと思います。

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 どんなに注意をしていても失敗はつきもので、全くなくすということはなかなか難しいのですが、大判カメラの場合、フィルムのコストもバカにならないので、極力、失敗をなくすよう、撮影は慎重に行ないたいものです。

(2021年6月12日)

#アオリ

わかるようでわからない、写真の「空気感」について思うこと

 どの業界にも、そこに携わる人以外にはなかなか理解しがたい「業界用語」なるものがあります。中にはすっかり市民権を得てしまった業界用語などもありますが、多くは一般の人が使うことは稀です。業界用語はその道の専門家が使ってこそ効果的であり、一般人が使っても浮いた感じに聞こえてしまいます。

 写真の世界にも業界用語なるものがあり、写真やカメラを職業にしている方々は日常的に使っていると思います。しかし、職業にしていなくても写真やカメラを趣味としている人は非常にたくさんいるわけで、こういった人たちの間にも業界用語、というよりも写真用語と言った方が適切かもしれませんが、それが良く使われています。この辺りが、他の業界用語とはちょっと違っているところではないかと思います。

 もちろん、写真業界の用語と言っても非常に多岐に渡っているわけですが、中でもわかりにくいのが写真そのものを表現する用語です。
 写真を見て、「抜けがいい」とか「甘い」とか、「透明感がある」、「シズル感に満ちている」などと表現する人は多いと思います。写真をやらない人からすると何言ってるのかほとんどわからないと思いますが、写真をかじったことのある人であればほぼ通じますし、わかりにくい中でも比較的わかり易い言葉だと思います。

 例えば、「抜けが良い」というのは「クリアですっきりとした描写の写真」という認識の人が多いでしょうし、「甘い」といえば「ピントが合っていない、なんとなくボケている」といった理解だろうと思います。
 これらはある程度、物理的に説明ができる(例えば、低周波のコントラストが高くなると抜けが良く感じるなど)ので、人によって認識が大きく異なるということがないと思われます。平たく言えば、説明がし易い、ゆえに理解し易いということでしょう。

 これに対して、非常にわかりにくいのが「空気感」という言葉です。
 この言葉の意味を調べてみると、圧倒的に多いのが「その場にいるような感じ」とか、「その場の雰囲気」という説明です。これらの説明からすると、「臨場感」のようなものを指しているように思ったりもします。

 しかし、私は常々、これらの説明には100%うなずけないものを感じています。

 同じく「空気」という単語が使われている言葉に、「空気までも写し取るような」という表現があります。カール・ツァイスのレンズを評価するときによく使われている印象があるのですが、これは「空気感」とは全く違うと思っています。「空気までも写し取る」とは、人間の目では見えないものまでも写すほどのレンズ、ということの例えであり、そのレンズの性能のすばらしさを表現しているのだと思います。

 しかし、「空気感」はレンズの性能を表現しているのとは少し違います。

 多くの説明にあるような「その場にいるような感じ」ということであるとすると、例えば、気持ちよく晴れ渡った広大な風景写真を見ると、爽やかな風や暖かな日差しを感じるとか、逆に、雨に煙る薄暗い森の中の写真を見ると、しっとりと湿った空気を感じるなど、写真を見ることで過去に似たような環境にいたことのある経験が思い起こされ、そういったことが感じられるということではないかと思います。

 一方、「その場の雰囲気」ということであるとすると、気温とか湿度とかではなく、結婚式やお祭りでたくさんの人の笑顔が写っている写真を見て、その場が非常に楽しそうであると感じるとか、逆に、夕暮れの街角にたたずむ人を写した写真を見て、寂しさのようなものを感じるということでしょう。「空気を読む」という表現がありますが、その「空気」の意味と似通っているかもしれません。

 前者は、物理的に感じ取れるもの(暖かいとか湿度が高いとか)であり、後者は心が感じるもの(楽しそうとか寂しそうとか)です。
 どちらも「感じる」という意味では共通しており、これらをいずれも「空気感」であるとするならば、次のようなシチュエーションの写真があったとしたら、その「空気感」というのは何と言ったらよいのでしょう?
  ・良く晴れた日に、
  ・どこまでも広がる草原で、
  ・鼠色のスーツを着たオジサンたちが、
  ・憂鬱な顔を突き合わせ、
  ・ぐったりした感じで、
  ・ミーティングをしている。

 このような例えは詭弁かも知れませんが、私が「空気感」に対する多くの説明に違和感を覚えるのはこのようなことが理由です。

 では、私にとっての「空気感」とは何かを説明してみろと言われてもうまく表現できず困ってしまうのですが、正直なところ、そもそも私自身が「空気感」という感覚なるものを明確に持っているかどうかも怪しいといったところです。

 「空気感」という表現をいつ、誰が用いたのかは知りませんし、当初、この言葉がどういうものを指して使われたのか、いろいろ調べてみましたが不明です。
 私自身、「空気感」というものが良くわかっていないので普段使うことはほとんどないのですが、かといって全く「空気感」の存在を否定しているわけではありません。だれが作った言葉かわかりませんが、「空気感」なるものがまったく荒唐無稽なものではなく、写真の中に何となく存在していると感じているのも事実です。

 うまく説明できないのですが、良くわからないながらも私が思う「空気感」というのは、その場の雰囲気とかではなく、「物理的に立体感のある空間が存在していることが感じられる」ということではないかと思っています。

 私が撮る写真のほとんどはフィルム写真ですが、私がフィルムに拘っている理由の一つはデジタル写真にはない奥行き感とか立体感があるからです。写真は所詮、二次元の世界ですが、同じ二次元でも奥行きを感じる画像と感じない画像があります。個人的には「空気感」というのはこの奥行き感や立体感と密接に関わっているのではないかと思います。

 しかし、奥行き感や立体感があれば空気感が感じられるかというとそうではなく、似ていながらもこれらはまったく別物だと思っています。
 例えば、テーブルの上に置いたさいころだけを撮っても立体感は感じるかもしれませんが、空気感を感じるようには思えません。

 すなわち、お互いに距離が離れているものの間には当然のことながら「空間」が存在するわけですが、写真の中にこの「空間」を感じられるかどうかということではないかというのが私の「空気感」に関する勝手な持論です。
 空間を感じさせる要素というのは一つではなく、色とかボケとか解像度、あるいは位置関係など、いろいろあると思うのですが、そういう要素が組み合わさって二次元映像の中に空間が生み出されたように感ずるということではないかと思うのです。
 近景の色ははっきりとしているが遠景は全体的に淡い色合いをしているとか、近くの被写体はバリバリに写っているが、遠くはボヤっとしてるとか、そういうことが複数積み重なることで空気感なるものが生まれるのではないかと思っています。
 最初に「空気感」という表現をした方がどのような意図をもっておられたかは存じ上げませんが、私がその言葉から感じ、自分なりに理解するのは以上のようなことです。

 「空気感」に対する私の見解が正しいとも思っていませんし、人によって様々な意見やとらえ方があるだろうということも十分に認識していますので、あくまでも私の個人的、かつ、何の裏付けもない勝手な意見ということで軽く流してください。まったくもって自分自身の感覚的な話しであります。

 とは言いながら、常に頭のどこかで「空気感」に対するモヤモヤした感覚が存在していることも事実です。いろいろと情報を集め、感覚的ではなく科学的に説明ができるようであれば、あらためて投稿してみたいと思っています。

(2021年6月8日)

#写真観 #空気感

檜原村 初夏の風景を大判カメラで撮る

 4月の後半、檜原村(東京都)に行ってきました。檜原村は都心から車で2時間ほどですが、東京都とはいえ、さすがに標高も高いので、都心よりも季節の進み方はずいぶん遅いようです。まさに新緑真っ盛りといった感じで、大判カメラで初夏の風景を撮ってみました。
 今回持ち出したカメラは、リンホフマスターテヒニカ2000です。

新緑と山桜のコラボレーション

 あきる野市を抜け、檜原街道を西(檜原都民の森方面)に行くと徐々に山深くなってきます。それでも道の両側には民家が見られますが、南郷の駐在所を過ぎたあたりから民家はめっきり減り、東京とは思えない豊かな自然が続きます。山々はまだ淡い色をしており、ところどころに桜(山桜と思われます)も咲いています。

 下の写真は走っている途中で見つけた山桜です。それほど大きな木ではありませんが、隣のオオモミジと思われる新緑とのコラボレーションがきれいだったので撮ってみました。

▲Linhof MasterTECHNIKA 2000 FUJINON CM 105mm 1:5.6 F32 1/4 PROVIA100F

 この日は曇り空でしたが、強い日差しが当たっているよりは全体的に柔らかな描写になるので、このような被写体を撮るにはむいています。
 道路脇から撮っており、ワーキングディスタンスが制限されてしまうので、若干、広角寄り(105mm)のレンズでの撮影です。大きな木ではないので、あえて左右を切り詰めてみました。
 オオモミジの新緑の色が濁らないように、露出は少し明るめにしています。
 ほとんど無風状態でしたので、1/4秒の低速シャッターでもブレることなく写ってくれました。

矢沢を彩る新録

 檜原街道は南秋川に沿って走っていますが、この南秋川にはいくつもの支流が流れ込んでいます。矢沢もそんな支流の一つで、神奈川県との県境にある生藤山の山麓がその源流です。小さな沢ですが景観が美しく、被写体に富んでいます。矢沢に沿って林道があるのですが、残念ながら途中で通行止めになっていました。

 南秋川に合流する手前の橋の上から撮ったのが下の写真です。

▲Linhof MasterTECHNIKA 2000 FUJINON W 210mm 1:5.6 F32 1/4 PROVIA100F

 水量は決して多くありませんが、とてもきれいな水が流れています。河原の白い石と木々の緑のコントラストが美しい景観をつくりだしています。
 渓谷の深さを表現しようと思い、川を左下に寄せ、急峻な右岸を多めに入れてみました。沢に張り出す左右の枝が重なりすぎないアングルから撮っています。

 また、全体をパンフォーカスにしたかったのでカメラのフロント部を少しだけ下にあおっていますが、左上の奥の木々は被写界深度を外れてしまっている感じです。

 この矢沢はこのような景観が上流まで続いているので、林道の通行止めが解除されたら源流まで行ってみたいと思っています。

山萌える

 この時期の檜原村は木々が芽吹いて間もない頃で、山全体が淡い色彩に覆われています。少し山の上の方に目をやると、緑というよりは「白緑(びゃくろく)」とか「薄萌葱(うすもえぎ)」といった名前がぴったりの色をしています。
 しかし、このような色は長くは続かず、日増しに濃くなっていきます。

 白緑というにふさわしい色合いをした景色に出会いました。

▲Linhof MasterTECHNIKA 2000 Schneider APO-SYMMAR 180mm 1:5.6 F32 1/4 PROVIA100F

 木によって色合いが微妙に異なり、何とも言えない美しさが作り出されています。所どころに桜が咲いており、淡い色を一層引き立てているように感じます。

 このような景観が広がっているので、どこを切り取るか非常に迷いますが、木々が最もこんもりと見えるアングルと、全体が単調なパターンにならないように所どころにアクセントとなるものが配置されるような構図を選びました。
 露出を切り詰めてしまうと、この淡い感じが消えてしまうし、露出をかけすぎると飛んでしまうし、非常に悩むところです。

 この色合い、ポジ原版をライトボックスで見ると息をのむ美しさですが、画面ではお伝え出来ないのが残念です。

ひっそりと佇む龍神の滝

 檜原村にはたくさんの滝がありますが、個人的に気に入っているのが「龍神の滝」です。檜原街道からすぐのところにあり、斜面に設けられた遊歩道を下っていくと容易に訪れることができます。
 落差が18mほどの滝で、かつてはかなりの水量があったようですが、いまはずいぶんと減ってしまい、一筋の糸のような滝です。

▲Linhof MasterTECHNIKA 2000 Schneider APO-SYMMAR 150mm 1:5.6 F32 8s PROVIA100F

 周囲は大きな木々でおおわれているため、昼間でも薄暗い状態です。時おり木漏れ日が差し込み、岩や水面に模様を描き出していたので、滝つぼのところだけを撮ってみました。
 昼なお薄暗いところにたたずむ雰囲気が壊れないよう、ごつごつした岩が黒くつぶれないぎりぎりのところまで露出を切り詰め、水が白く飛びすぎないようにしました。

 滝の全景を撮るには対岸からか、もしくは滝つぼから広角で見上げる構図になるかと思いますが、綺麗な滝なのでいろいろな撮り方ができると思います。
 水量は多くありませんが近づくと飛沫が飛んできますので、風の強い日などは要注意かも知れません。

 なお、この滝では滝行が行なわれ、それに訪れる人も多いらしいのですが、一度もお目にかかったことはありません。

 村域の9割以上が山林という檜原村ですが、それゆえにたくさんの自然に恵まれており、森林、渓谷、滝など、四季を通じていろいろな景色に出会うことができます。

(2021.6.4)

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