第203話 100円ショップで見つけた、撮影に便利な小物グッズのあれこれ

 最近の100円ショップは本当に充実していて、家具家電などの大物を除けば、日常生活に必要なちょっとしたものはほとんど揃うのではないかと思うほどです。私はお目当てのものがあってそれを買いに行くことがほとんどですが、時たま、近くに行った際にふらっと入ることがあり、あてもなく店内を歩いていると、こんな便利なものがあるんだとか、それまで日常的に使っていたものがここでは何分の一もの安い値段で買えるんだとか、思わぬ発見があります。

 そんな100円ショップで見つけてゲットした、撮影時に便利なグッズのいくつかをご紹介します。撮影の際にはカメラバッグに入れたり、常に持ち歩いているものばかりです。
 なお、私はもっぱら中判や大判のフィルムカメラで撮影をしているので、デジタルカメラをお使いの方には無意味なものもありますのでお承知おきください。

マイクロファイバークロス

 あらためて説明するまでもなく、マイクロファイバークロスは極細のナイロンポリエステル繊維で作られたクロスで、かつては結構なお値段で販売されていました。吸水性が良いうえに速乾性もあり、除塵性にも優れているので掃除や洗車などに使われることも多いと思います。また、ふわふわとした手触りや柔らかさもあるので、緩衝材の代わりや機器の傷防止などにも使えます。

 私はこのマイクロファイバークロスを常に2~3枚、カメラバッグに入れて持ち歩いています。カメラやレンズを包むのに使ったり、カメラバッグの中で機材が踊ってしまわないように隙間に埋めたり、カメラやレンズに着いた雨や水滴などをふき取るのに使ったりと、何かと重宝しています。もちろん、タオルなどでも問題はありませんが、同じ大きさだとタオルに比べてはるかに軽量で、持ち歩くのに負担になりません。
 ただし、冬の乾燥している時期などで指先がカサカサと荒れていると、このクロスの極細の繊維が指のささくれに引っかかってイラっとすることがあります。
 また、熱にはとても弱いので、火の近くなどで使う場合は注意が必要です。

ポーチ

 リュック型のカメラバッグにはポケットがたくさんついていて、小物を入れるの便利なように作られていますが、こまごまとしたものをまとめて入れておくにはちょっと不便に感じることもあります。
 そんなときに便利なのが手ごろな大きさなポーチで、私はマチがついていて少々厚手のものでも入れることのできるタイプと、マチのない薄いタイプの2種類を使っています。

 マチのついているポーチは透明なビニール製で中に入っているものがよく見えるタイプ、マチのない方はメッシュ地でできているものです。
 いずれも中に入れている物はフィルター、ケーブルレリーズ、水準器、タイマー、メモ帳、ボールペン等々です。あちこちのポケットに入れておくよりもまとめて放り込んでおいた方が使い勝手がよく、いずれもファスナーがついてるので、中のものがカメラバッグ内で散乱することもなく便利です。

ベランダ用布団干しシート

 本来の使い方はベランダなどに布団を干す際、布団が汚れるのを防ぐためのものです。まず、このシートをベランダの手すりなどにかけて、その上に布団をかけるというように使います。素材は薄手の不織布のようなもので、サイズは160cm x 220cmと大きく、面積では畳2枚分を上回ります。風などで飛んで行ってしまうのを防ぐため、縛るための紐が4ヶ所についています。
 私はこれを四等分に切って、カメラバッグを地面に下ろす際の汚れ防止用シートとして使っています。それでも大きい(80cm x 110cm)ので、それを4つに折りたたむとちょうど私が使っているカメラバッグより一回りほど大きなサイズになります。

 私はリュック型のカメラバッグを使っており、撮影の際は下ろして地面に置くのですが、地面がぬかるんでいたりするとバッグが汚れてしまいます。そこで、これを下に敷いて、その上にバッグを下ろすようにしています。素材が不織布のようなものなので水をはじいてくれて、多少の水気があってもしみてくることはありません。
 もちろん、レジャーシートのようなものでも良いのですが、表面がつるつるしているシートの場合、地面に傾斜があるとバッグが滑ってしまいます。その点、不織布は摩擦抵抗が大きいので多少の傾斜があっても滑り落ちることはありません。
 また、使っているうちにこのシート自体が汚れてきますが、四つ折りにして使っているので、汚れた面を内側にして畳めばきれいな面を使うことが出来ます。
 私はこのシートをさらに4つに畳んで、リュック型カメラバッグの背あてのところに収納して持ち歩いています。

 なお、4つに切るとそれぞれのところに黒い紐が1本ずつあるのですが、私はこの先端にS字フックをつけています。これは風でシートが舞っていってしまわないように、バッグのところにひっかけておくためのものです。

手袋

 夏場の撮影では手袋をすることはほとんどありませんが、寒い時期は手が冷たくなるので手袋が欲しくなります。ですが、いざ撮影となると手袋をしたままでは細かな作業はとてもしにくく、結構邪魔な存在になります。
 偶然に見つけたのが、親指と人差し指の先端だけむき出しになる手袋です。本来は釣り用ということで販売されていましたが、便利ではないかと思い買ってみました。

 カメラやレンズの出し入れは手袋をしていてもそれほど不都合には感じませんが、レリーズを取り付けたり絞りレバーやシャッター速度レバーを操作するときは、手袋をしたままではうまくいきません。特に冬場の撮影の場合、手袋を外したままでは手がかじかんでしまうし、かといってその都度、手袋を外したりはめたりというのはとても面倒です。
 本格的な防寒という点では力不足ですが、それでも素手のままに比べればはるかに暖かです。

 表面には滑り止め加工が施されているのと、生地が薄い割には保温効果がある感じです。欲を言えば、親指と人差し指の露出部分がもっと少なくなるようにカットされているとありがたいといったところでしょうか。

レインコート

 雨の日の撮影に出かけるときは最初から雨具を着込んでいきますが、降水確率がさほど高くなく、雨が降るかどうかもわからないときにしっかりした雨具を持っていくのはとてもかさばってしまい、持ち歩きたくない荷物のNo.1です。
 とはいえ、撮影の途中で雲行きが怪しくなってくるといつ降り出すか気がかりですし、たいした雨でなくとも降られると濡れてしまいます。
 そこで、荷物にならないレインコートをカメラバッグに入れています。

 これはレインコートとはいえ、薄いナイロン生地でできていて軽いのはありがたいのですが、風が吹けば裾がバタバタするし、フードや袖口なども開放感たっぷりなので、強い雨だと中に入ってきてしまいます。ですが、背負ったリュックまですっぽりとかけることが出来るのだけの余裕があるので、少々の雨であればとても役に立ちます。
 ただし、木の枝などに引っ掛けると簡単に破れてしまうので、あくまでも緊急用として割り切っています。もちろん、使い捨てというわけではなく、破損がなければ何度でも繰り返し使えます。
 レインパンツも販売されていましたが、はいたり脱いだりするのが面倒なので持ち歩いていません。

シャワーキャップ

 これもどちらかというと緊急用としてのアイテムという色合いが強いのですが、シャワーや入浴の際に髪の毛が濡れるのを防ぐためのシャワーキャップをカメラバッグに忍ばせています。
 ホテルのアメニティなどでも手に入りますが、もう少し大きめでしっかりとしたものということで100円ショップで購入しました。

 雨が降っているときや滝の近くで撮影するとき、あるいは濃い霧が出ているときなど、カメラやレンズが濡れるのを防ぐために使います。カメラの上からすっぽりかぶせると、多少の雨であれば問題ありません。
 雨降りの時は三脚に傘を取り付けて撮影することが多いのですが、風があったりするとどうしてもカメラが濡れてしまいます。そんな時はとても便利です。
 このシャワーキャップをレンズの前面までかぶせてしまうと撮影ができなくなってしまうので、レンズ先端にかからないようにするのは言うまでもありません。

防水スプレー

 防水スプレーなどわざわざ持ち歩かなくとも、出かける前に必要なところにシュッとしておけば済むのですが、晴天なので心配ないと思って出向いたら足元がぬかるんでいた、なんていうときのためのものです。

 防水スプレーというとたいがいはそこそこ大きな缶に入っていて、持ち歩くという気にはなりませんが、100円ショップで見つけたこの防水スプレーはとても小さくて、カメラバッグに入れておいても苦になりません。
 靴やズボン、カメラバッグなどに吹きかけてもすぐに空っぽになってしまうなどということはなく、結構使い出がありますし、防水効果も十分にあると思います。

コードクリップとカーテンクリップ

 大判カメラや中判カメラで撮影をする際にはケーブルレリーズが必要になります。レリーズ(シャッター)ボタンのところにねじ込んでシャッターを切るわけですが、これが時どき、思わぬ事故を招くことがあります。特に短焦点レンズを使っているときに起きやすいのですが、ケーブルレリーズがレンズの前に張り出してしまい、写り込んでしまうという大失態をやらかすことがあります。現像したポジを見たときに、画の中にびよーんと黒い影が写っているのを見ると泣きたくなります。
 これを防ぐため、ケーブルレリーズを固定する手段を講じています。

 一つはコードクリップ。これは電源コードなどを配線する際にコードを固定するためのものです。これをカメラや三脚に貼り付けておいて、ここにケーブルレリーズをはめ込んでおきます。
 もう一つはカーテンクリップ。浴室カーテンなどで使うことが多いのではないかと思いますが、棒状のレールにこれを通して、先端についているクリップでカーテンを吊るすというものです。
 これをケーブルレリーズに取り付けて、先端のクリップで適当な場所を掴んでケーブルレリーズを固定します。

 いずれもケーブルレリーズがブラブラしないようにするのと、ケーブルレリーズ自体の重みでレンズのレリーズボタンに負荷がかかるのを防ぐのが目的です。小さなパーツですが、その効果は大きいと思っています。

テープフック

 夜間撮影のときやNDフィルターを使っての撮影など、長時間露光をする際はタイマーで露光時間を計測しています。私は小さなキッチンタイマーを代用しているのですが、タイマーを手に持ちながらの撮影というのは片手がふさがってしまうのであまり有難くありません。
 そこで、テープフックなるものを用いてタイマーを三脚に取り付けられるようにしています。

 本来はテレビのリモコンなどを壁に取り付けるためのものですが、これを三脚とタイマーの裏側に貼り付けて、引っ掛けられるようにしています。これで両手がフリーになるし、時計表示も見やすくなります。
 もちろん、タイマー以外にも使えますが、あまり重いものを保持するほどの粘着力はないので、あくまでも軽いもの専用ということになります。

メモ帳

 最近のカメラは撮影データを自動で記録してくれますが、私が使っているカメラにはそのような便利な機能がないので、コマごとに撮影データをメモ帳に記録しています。記録する主な項目は撮影日時や撮影場所、使用したカメラやレンズ、フィルム、絞り、シャッター速度、フィルターの有無などのほかに、撮影意図や撮影に際して感じたことなどです。
 記録さえできれば何でも良いかというとそういうわけでもなく、メモ帳のサイズは胸ポケットに入る大きさで、縦に開くタイプ、そしてできれば罫線が入っていないものと、少しばかりの拘りもあります。

 100円ショップには大小さまざまなメモ帳がありますが、私の条件に合うものはそれほど品ぞろえが良いというわけではなく、見つけたときにまとめて購入しておきます。一コマでページ半分、もしくは1ページを使ってしまうので消費量もそこそこあります。

オニヤンマ君

 これは撮影に使うというよりは、撮影行に際してお守りのようなものです。

 近年、スズメバチが増えているとの報告もあり、屋外で撮影をしているとスズメバチに出会うことが多くあります。刺激をして刺されでもしたら大変なことになるので、飛び去るまでじっとしていなければなりません。
 オニヤンマはスズメバチの天敵らしいということで、オニヤンマを模したものが売られていたり、自作をする人もいるようです。これでスズメバチが近寄って来るのを防ぐことが出来るのであればと、半信半疑の思いでカメラバッグの背に取り付けています。クマよけの鈴のようなものかもしれません。

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 100円ショップで販売されているものは、商品本来の機能のまま使うというのが圧倒的に多いと思いますが、使い方次第で全く別の機能を果たすものもたくさんあります。写真撮影のための商品というのはほとんど見かけることはありませんが、店内を見て回っていると、いろいろと使い方に関するアイディアが浮かんできます。
 また、素材としての商品も数多く販売されているので、それらを組み合わせて何かを作るというのも100円ショップの楽しみのひとつでもあります。
 ロングセラー商品以外は売り切れになると再入荷しないものも多いので、気になるものが見つかったらゲットしておく方が良いかもしれません。

(2026.2.19)

#小道具 #撮影小道具